昨日はさわやかな風がぬける気持ちのよい一日でした。
空-くう-では
近づきつつある梅雨にそなえるためのお話を
うかがいました。
私はいつもは裏方で、イベント時は
内容を聞くことがほとんどできないのですが
昨日は少人数だったので、最初から最後まで
しっかりと参加させていただきました。
お話してくださったのは鍼灸師の菊地先生。
東洋医学では、身体の外からやってきて変化を起こす「外的要因」を
「風・寒・暑・湿・燥・火(熱)」の6つの気にわけています。
それら6つの気が「邪」となり、人間の体内に入り悪さをすることで
病気になると考えられてきました。
たとえば、「風」が身体に入って引き起こす不調が「ふうじゃ・風邪」、
いわゆる「かぜ・風邪」です。
5月に入り、湿気を感じる日が増えてきました。
私の場合は、足におもだるさを感じるようになりました。
特に足の裏と甲のあたりに感じます。
「湿」が身体に入ることは「しつじゃ・湿邪」といいます。
人のからだはおおよそ60%が水。
こどもは70%、
年をとってゆくに従い、徐々にみずみずしさが失われ
50%ほどになってしまうそうな。
「死ぬ」の語源は「しおれる」の古語「しなゆ」からきている
という話を聞いたことがあります。
日本は水が豊富な地。
「みずみずしい」とは「新鮮で生き生きとしたさま」をいいますが
水気の少ない地では、人のからだもかさついたりシワが深く刻まれたりします。
この水気=湿はからだのなかの水と呼応して、からだに影響を及ぼします。
潤いがあることは若さにもつながりますが
住まう環境に水気が多すぎると、からだにこたえます。
湿邪は脾=消化器系に及びます。
足の浮腫や頭痛、下痢なども湿邪の影響。
梅雨にお腹を壊しやすいという方がいらっしゃいますよね。
脾はからだのなかの水の流れにもかかわっています。
胃がつかえたり、すっきり排便できないのも湿邪による影響だと考えられます。
湿疹はまさしく漢字で表すとおりですね。
そんな湿邪対策に役立つのがお灸。
脾経にそって、せんねん灸を置いていきます。
親指の付け根にあるでっぱっている骨の前後
太白、大都というツボ。
商丘、三陰交、陰陵泉。
(すべて、膝から下にあるツボです)
胃経にもせんねん灸を置いていきます。
足三里と豊隆。
さらに。
もぐさを生姜のスライスの上に置いた「生姜灸」の体験も。
鳩尾からヘソの間にある、さわってみて
へこんでチカラのなさそうにところに生姜灸を置きます。
火をつけて、熱をじわじわおなかに入れていきます。
気持ちいい…。
菊地さんの持ってきてくださったもぐさの香りが
とてもよくて、煙の香りもいい気持ち。
熱すぎたら、べつのチカラのなさそうにところへずらしていきます。
はー。
からだの内側からしっかり温まり、
重だるかったからだがすっきりしました。
最後はてらじん特製漢方薬「五苓散」をいただきました。
生薬をそのまま口に入れてみましたが、とても美味しい!
(これは、漢方薬にしては美味しいという意味です…)
香りが市販のものとは全然違います。
五苓散は、余分な水をからだの外へ出す処方。
お天気の変化で頭が痛くなったり、浮腫んだりしやすい方は
手元にあると助かる漢方薬です。
とても贅沢な時間でした。
すっきりすっきり。
からだをあたためるのに
もっと手軽にできる方法はいろいろあると思いますが
こうして火という熱をいれるという行為に
視覚、触感という感覚が刺激されます。
ああー、この家自体、居心地がよいので
勉強会というより施術会でしたね。。。
次回は、7月を予定しています。
季節の養生で、すっきり動きやすいからだになりましょう☆*:・゜∞
912g 2,160円(税込)